2002年6月5日水曜日

ドアの異音 考察

今回ドア異音に関する考察編である。某BBSで、6月1~2日編のポリカーボネイト板を注文しているとの表記に関して、質問が出た。読み直して見ると判りにくい。自己満足のHPの日記故に推敲しなかった私の不徳の致すところ。じゃ、補足説明してしまおう。

まず、ガラスのレールを固定するフレームとドアの接続は、ブラインドリベットと呼ばれる一方向からの作業で一発固定が出来るという優れもので、見事に結合されている。逆にいえばこんなんだけで締結されている脆弱な構造なのだ!ボルトナット締結に比較すれば、強度は各段に落ちるがコスト削減の魅力には勝てそうに無い。

今回、ドア内側から見て、右下のブラインドリベットが緩んでいた。その原因について考えてみよう。

まずガラスは強度を確保する為にある程度の厚さを持つので、比重が大き目というのもあいまって重い!これが原因で競技用車両や、走行会参加の軽自動車等では、軽量化を目的としてフロントウィンドウ以外のガラスをアクリル等の透明樹脂板に変更し性能向上を図ります。
 そんな重い代物が、ドアの開閉に伴って、移動します。運動エネルギーは1/2×質量×速度の二乗です。速度の二乗に比例して運動エネルギーは増大しますね。その運動エネルギーはドアが閉まった時、どこで発散されるのでしょうか?

弾性を有するゴムシールが衝撃吸収材として活躍するハズですが、ガラスの運動エネルギーはフレームを介してドアに伝わり、ゴムシールで減衰される。ガラスはこの時踊っています。ガラスを囲んでいる構造物は鉄板ですから、踊っている時、構造体は伸びたり縮んだり、振動します。

この過程でフレームに力が加わり反動でブラインドリベットに加わっている圧縮力が、変動する訳です。初期圧縮力がどの位増大しているんでしょうか?

そーなると、ブラインドリベットの制限荷重を超えてしまって伸びる可能性が出てきます。

さて、ここで問題にある要素が幾つかあります。

ガラスの重量、ドア開閉時の速度、ブラインドリベットに加わる荷重です。

ドア開閉速度は、変わりそうに在りません。じゃ、ガラスを軽量化するか?ブラインドリベットの荷重を軽減するか?選択肢は2つに絞り込まれました。

ブラインドリベットのサイズアップ?対して制限荷重は変化なさそうです。えび印のブラインドリベット資料を漁っても、半減は無理みたいです。三次元曲線のフレームを作って、ブラインドリベットの数を増やしてしまおうか?作れそうにありません。ドアの方にもそんな余裕はなさそうです。
 仕方ない、ガラスの開閉は無理になりそうだが、ガラスの軽量化しか残されていない。じゃポリカーボネイト板で作り直す準備でもしておこうか?と言う趣旨の発言であったわけなのです。

で、ここからが本題だ!今までの考察は、ブラインドリベットが緩んでしまった原因が、締結力不足にあるとして論じてきたが、もしかすると組立不良だったかもしれない!その可能性はまだ残っている。もう一度リベットが緩むまでは、証明できないのだ!次に緩んだら、ガラスをポリカで作り直そう!開閉できなくっても大丈夫!ドアの鉄板が割れるよりよっぽどマシでは無いか!料金所以外で問題になりそうな感じはしないしね。他にも出たら、対策部品が出てきそうな感じがするし。

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